インク出について、当店では、以下のような基準を設けております。
以下の項目は、ご希望をお伝え頂くための一助として設定しております。
後掲のように、当店オンラインショップでは、ご希望内容をご入力頂けるようになっております。
当店のペン先調整技術についてはこちらをご覧下さい。

インク出基準

以下のインク出基準を設けています。
この基準は、絶対的なものではありません。
頂いたご希望の詳細によっては、中くらいとご指定頂いても割と多めだったり少なめになる場合もございます。
多い順に以下の通りです。

多め

適切に筆記が出来る前提で、インク出の多さを最優先にする調整量です。
多いと言っても、ペン芯性能によってセーブされた適度な範囲の多めです。
ペン芯の性能によっては、ここまでのインク量が実現出来ない場合もあります。

割と多め

インク出が多い方が書き味よく感じますので、ペン先の性能を堪能できるような感じの量です。
多すぎない多めでもよろしければ、この量をおすすめしています。

中程度

多めと少なめの間の中程度という感じです。
最近のパイロット製品はこのくらいの出で設定されているものが多いです。
当店でも、この中程度が、万人向けとしておすすめの設定と考えています。

筆圧を抜いてもかすれない設定

ペン先は、上から下に運筆した場合、筆圧でペン先が開く方向のため、インクは出やすい傾向にあります。
一方で、少なめのインク出の場合、下から上に筆記した場合、インク出が少なく、筆跡がかすれる場合もあります。
この設定は、どの方向に運筆しても、かすれないような出具合です。
少なめをご希望の方や、本来は多めが好きだが、筆記する紙の関係で少なめを希望せざるを得ない、という方々に、たいへんにご好評頂いております。
少なめをご希望の方におすすめの設定です。

少なめ

インク出が少ない方が良い場合には、この出具合です。
パイロット製品はこのくらいの出具合が標準でした。

極端に少なめ

その万年筆で可能な限りの少なめをご希望の方に向きます。
ペン先の軟らかさや筆圧によっては、この出具合は実現できない場合もあります。

その他の出具合

●検品調整を施し、インク出はメーカー出荷状態
●検品調整なし
●ご贈答や試験向けのため任せたい
といったような内容でも可能です。

検品調整無しでお届けした場合、お届け後インク出具合や書き味を調整する作業については、基本的にメーカー対応とさせて頂きます。

筆圧について

たとえ、同じ少なめのインク出をご希望でも、筆圧が異なると、インク出は全く異なるものとなります。
強め・中程度・弱めという基準でお伝え頂けるようになってします。

筆圧は弱めが理想

万年筆は、ボールペンとは違って、弱い筆圧でも筆記することが出来る筆記具ですので、弱めの筆圧でお書き頂くのが理想です。
ペン先先端が大きく開くような筆圧は強すぎます。ペン先に過度な力が掛かって変形する恐れすらあります。そもそも、万年筆は、フォルカンのようなペン先を除いて、筆圧で描線字幅をコントロールできるものではありません。
筆圧は弱い方が手も疲れません。
弱い筆圧のほうが、多種のペン先をお使いいただけます。一例として、軟らかいペン先、特にパイロットのFA(フォルカン)などは、強い筆圧では使うことができません。
硬いペン先でしたら、ある程度の筆圧を書けて頂いても大丈夫ですが、複写伝票をボールペンで書くような、強すぎる筆圧はよくありません。

筆圧は弱くすることができます

筆圧は、弱くすることが出来ます。
強い筆圧の方も、弱く書くように心がければ、徐々に弱い筆圧で書けるようになるものです。
実際、当店代表者自身が、10代の時、強い筆圧を弱くすることが出来ました。

保持姿勢について

寝かせて筆記するか、立たせて筆記するか、をお伺いしています。

保持角度に合わせた調整は必要ありません

この項目は参考にお伺いするまでで、特定の保持姿勢に合わせて調整するということではありません。
当店では、原則として、お客様の筆記角度にあわせた調整ということは必要ないと考えております。
ご使用なさる方の筆記角度に合わせなくても十分ご満足いただける品物になるものです。将来的に筆記角度は変わる可能性もありますし、筆記角度を限定した調整をすることは有害でもあるのです。

当店オンラインショップのご入力欄

当店のOnline Shopでは、インク出等のご希望を詳細にご入力頂けるようになっておりますので、是非ご利用下さい。
インク出等に関する事項のみご連絡頂く場合は、こちらの商品をご利用下さい。