書き味の検品調整を施した上でお届けしています


当店の万年筆は、万年筆製造技術を活かし、すべて検品・ペン先調整の上、お届けさせて頂きます。
万年筆は、先端が紙の上を滑って直接こすり動く「摺動して」筆記されるため、紙の上をボールが「転がる」ボールペンのような他の筆記具と比べ、書き味の調整が難しいです。先端に鋭いところがあれば、紙を引っ掻く要因となります。
当店では、メーカー設備と同等のペン先調整設備を有しており、独自の調整器具も考案し、ペン先のもつ良い書き味を引き出しております。
実際にインクを入れて書き味をチェックし、必要に応じてペン先の調整を施しています。
インクの流れがご希望とは異なったり、書き味が若干悪いものがあったとしても、秘めたポテンシャルを引き出せるように最大限努力しております。
書き味の良い万年筆を初めて使ったときに味わう万年筆への憧憬、「あ、万年筆の書き味ってすばらしいな!」あの感動を体験することができるよう、愛情を込め、かなりの時間を掛けて行わせて頂いております。
当店の書き味調整作業は、大変ご好評頂いております。

ペン先調整作業の実際

ペン先調整作業は、具体的に以下のようなことを行っております。

ペン先先端形状・ペン芯との合わせ具合の確認

ペン先先端をルーペで確認し、そもそもペン先が適切な状態で首に装着されているかを確認します。
ペン先とペン芯がずれていていると、ずれていることが原因で、ペン先の先端が揃っていないこともあるため、適切な位置に装着されているかの確認は極めて重要となります。
必要に応じて修正を行います。

書き味の確認・インク出の調整

軸の中に実際インクを入れて筆記し、書き味の確認・インク出の調整を行います。
実際のご使用状態と同じように、インクを入れてペン芯を通じたインクで、書き味とインク出を確認し、ペン芯性能を含めた総合的な状態をチェックした上で作業します。

インク出は、お客様のご希望に応じて、ご希望の出具合になるように調整します。
このインク出はお客様ごとにご希望が異なります。出が悪いものが使い込んで出が良くなることはありません。
ご希望のインク出のもとで書き味をテストし、書き味が悪い場合は、メーカーと全く同じ手法で書き味の調整を施しております。
この作業は、必要最小限で十分で、作業の前後、目視してわからない程度で十分なのです。
強いて申すならば、歯のかみ合わせ調整と同じようなもので、削る量は極小だが、効果は絶大と言った感じでしょうか。

インクの洗浄・軸傷の確認

作業終了後、軸内部のインクをすべて洗浄します。店頭では、ペン先先端を水の中で少し振るようにして洗浄するようなことが行われておりますが、これでは少しインクが残ってしまい、薄めのインクを使った場合、色が悪くなってしまいます。
このようなことがないよう、完全に洗浄してお届けしております。
また、軸に傷などが無いか確認し、必要に応じて、メーカー生産設備と同等の手法で傷を除去し発送しております。
生産設備を有している当店ならではの作業となります。

行っていないこと

原則として、細く削り出してペン先の字巾を変更することは行っておりません。
ペン先先端を平らに削ったり、ある角度で固定するような調整も行っておりません。

さらに詳しく

検品調整についてさらに詳しくをご覧下さい。

masahiro万年筆製作所 お問い合わせご購入に関しては、販売店キングダムノート様(TEL 03-3342-0150)へお問い合わせ下さい。

お問い合わせ先の詳細 特注・ご予約・納期のご案内は出来ません。